春を呼ぶ雨

通い路に春の気配
春一番が吹いたのは
あなたが去った後だった
私の心は木の芽時

サイロの向こうにあなたは消えた
その日は寒かった
今日サイロは春の雨に降られ
哀しくたたずんでいる

ワイパーブレード風にたわみ
田舎の道は田舎ナンバーであふれ
田園まさに荒れんとす
穀倉地帯にひとけなし

はるかなる影を慕いて
行く山川　肥垂れど
スカンジナビアも泣いている
春がそこまで来ていると
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この日は終日寒かった
冬来たりなば春遠からじ
とはいえ西風の声に耳ふさぐ
（一日の終わりに記す）